書籍情報
・書籍タイトル:アルケミスト
・著者:パウロ・コエーリョ
・出版社:角川文庫
・発売日:1997年2月21日
・ページ数:208ページ
・Audible:◯
迷ったとき、あなたはどちらを選びますか?
安心できる「今」か、それとも心の奥が静かにささやく「夢」か。
人生の選択に迷ったとき、そっと背中を押してくれる物語があります。
『アルケミスト』は、羊飼いの少年サンチャゴが、心の声に耳を傾けながら「夢」を追う旅の中で、自分自身と世界の真理に出会う物語です。
2025年のいまでも、読み継がれる理由は、“自分を信じること”の原点に触れられるからかもしれません。
あらすじ
スペインのアンダルシアに暮らす羊飼いの少年・サンチャゴは、繰り返し見る不思議な夢に導かれ、ピラミッドのあるエジプトへと旅立ちます。
その旅の中で出会う人々、予期せぬ困難、偶然に見える奇跡——。
彼の旅は、やがて“本当に大切なもの”に気づく道のりとなっていきます。
心に残った言葉
「恐れは、苦しむより悪い」

なにかを始めようとする時、一番大きな壁って“失敗への恐れ”かもしれません。でも、それが自分の心を一番遠ざけてしまうんですよね。
失敗するかも、傷つくかもと怖がっている間に、挑戦する機会が過ぎてしまう。
この言葉は、心のブレーキをそっと緩めてくれます。
自分の心に耳を傾けなさい



ぼく、時々心の声って小さいから聞こえづらいんだ。でも、聞こえるまでちゃんと静かにしてみたいな。
夢や願いは、いつも強い声では語りかけてこない。
けれど確かに、そこにある。
『アルケミスト』は、その声に気づかせてくれる物語です。
サンチャゴの“選択”が教えてくれること
サンチャゴが“快適な生活”を捨てて旅に出る決意をした場面はとても印象的でした。
誰もが望む安定を前にしながらも、「でも本当にやりたいことは何だろう?」と問い直す。
その姿に、自分の中にある“まだ選ばれていない未来”を重ねてしまいました。
読んで良かったこと
「現状に留まらず、自分の心に従って生きる勇気をもらいました。」
日常に流されて「今のままでいいかな…」と思っていた自分が、サンチャゴの旅を通して、再び“自分の夢”を意識し始めました。
夢って、必ずしも「叶えるため」だけにあるものじゃないと思うんです。
”願いのかたち”として存在してくれるだけで、
日々を進む方向に少しだけ光を差してくれて、
つらい日も「あっちに向かって歩いてる」って感じさせてくれる。
それが夢の本当の力じゃないかなと思います。
「進んでいったら楽しそう」「やってみたいな」
そのやわらかな衝動、自分の内側からふわっと湧いてくる”好奇心”を大事にしていけば、
夢の正体に気づける、そんな気がします。
こんな人におすすめ
- 自分の夢がわからなくなっている人
- 何かに挑戦したいけど、一歩が踏み出せない人
- 人生における「選択」を考えたい人
- 優しく背中を押してくれる物語を求めている人
読後の変化
旅の終わりにサンチャゴが気づいた“宝物”の意味は、とても深いものでした。
「錬金術」という言葉は、単に金属を変える魔法ではなく、夢を信じて行動し続けることで、現実が変わっていく象徴のように思えました。
まとめ
『アルケミスト』は、外の世界を旅しながら、自分自身の内側にある“宝物”を見つけていく物語です。
夢を追うことに戸惑いを感じているときこそ、この本のページをめくってみてください。



あなたの“選択”を、そっと応援してくれる一冊になるかもしれません。



ぼくも自分の小さな夢、探してみたくなったよ!