それから、
ふたりは少しずつ、時間を紡いでいった。
特別な出来事はなくてもいい。
ただ、笑ったり、
ときどき黙り込んだりしながら、
あの日、静かに灯った小さな光を、
ふたりで守り続けた。
記憶は、いつか戻るかもしれない。
戻らないままかもしれない。
でも、それはもう、たいしたことじゃなかった。
いま、ここにいる。
それだけで、
ふたりには、十分だった。
光は静かに揺れながら、
それでも、確かにあたたかく、
ふたりの胸の中で生き続けていた。
──また、ここから。
ふたりで。

それから、
ふたりは少しずつ、時間を紡いでいった。
特別な出来事はなくてもいい。
ただ、笑ったり、
ときどき黙り込んだりしながら、
あの日、静かに灯った小さな光を、
ふたりで守り続けた。
記憶は、いつか戻るかもしれない。
戻らないままかもしれない。
でも、それはもう、たいしたことじゃなかった。
いま、ここにいる。
それだけで、
ふたりには、十分だった。
光は静かに揺れながら、
それでも、確かにあたたかく、
ふたりの胸の中で生き続けていた。
──また、ここから。
ふたりで。